過払金はなぜ急いで請求する必要があるのか?背景や理由を徹底解説

過払い金はできる限り急いで請求した方がよいと言われています。

過払い金には消滅時効があるためです。

最後の取引から一定期間間隔が空くと時効が成立して過払い金を取り戻すことができなくなってしまいます。

過払い金の消滅時効の成立要件について徹底解説していきます。

 

過払い金には時効がある

過払い金には時効があります。

簡単に言えば「完済してから10年」を経過してしまうと過払い金を取り戻すことが困難です。

 

過払い金は取引終了から10年で時効成立

過払い金は取引終了から10年で消滅時効を迎えます。

この「最後の取引」という言葉の意味は、完済した借入なのか、まだ借入残高がある借入なのかによって以下のように異なります。

 

  • 完済した借入:完済した日
  • 未完済の借入:最後の入出金(返済又は借入れ)

 

すでに完済した借入であれば完済した日が最後の取引日です。

例えば2010年12月31日に完済したのであれば、2020年12月31日に消滅時効を迎えます。

まだ完済していない借入金の場合には、最後に借りた日または返済した日が「最後の取引日」になります。

 

「過去に過払い金を払っていたかもしれない」という人は、まずは「最後の取引」がいつなのかを正確に把握するようにしましょう。

 

最後の取引から10年経過後は原則請求不可能になる

過払い金請求は最後の取引から10年を経過してしまうと、原則的に請求する権利を失ってしまいます。

これは過払い金が「不当利得の返還請求権」という債権に該当するためです。

「不当に得た利益を返還せよ」という権利を行使することが過払い金請求の法律的根拠です。

 

しかし、民法第167条には以下のように記載されています。

「債権は、10年間行使しないときは、消滅する。」

 

10年の間に一度でも過払い金を請求していれば、最後の取引から10年経過後も時効は成立しません。

しかし、最後の取引から10年間過払い金請求をしない場合には、民法第167条によって消滅時効が成立し過払い金請求は不可能になります。

これが過払い金請求を急いだ方がいい基本的な理由です。

 

「過払い金は最後の取引から10年しか時間的な猶予がない」ということをよく認識して、10年経過前には必ず請求するようにしましょう。

 

10年経過してしまうと、原則的に取り戻すことは不可能になってしまいます。

 

一度完済したことがあり再び借りた人は注意が必要

「現在借りている」または「10年以内に借入をしたことがある」という人は、「まだ時効が成立しないから大丈夫」と考えている人も多いのではないでしょうか?

 

確かに当該債権者からの借入が初めてであれば時効までに時間的余裕はあるでしょう。

しかし、当該債権者から過去に借入があり、その借入金を一度完済している場合には、過去の完済分の過払い金は取り戻すことができない可能性があります。

 

一度完済→再び借入の人は注意が必要

一度借入金を完済し、再び借入をしたという人は過去の完済分に関して過払い金が返還されない可能性があるので注意が必要です。

 

例えば、以下のような事例を考えてみましょう。

 

2000年1月:債務Aを完済

2000年12月:債務Bを借入

2010年12月:債務Bを完済

 

2020年8月現在、債務Bの完済から10年経過はしていません。

そのため、当該債権者に対して過払い金請求を行うことは可能です。

しかし、返還される過払い金は債務Bだけで、債務Aに関しては「取引の連続性がない」と判断されて返還が認められない可能性があります。

 

過去に完済した債務がある人は、例え同じ債権者に対して10年以内に完済した債務が別にある場合でも、過去全ての借入金の過払い金が返還されるとは限りません。

早めに請求した方がよいでしょう。

 

「現在借入中」の人も早めに請求した方がベター

現在借入中の債権者から、過去に借りた債務に対する過払い金を請求する場合にも注意が必要です。

「現在返済中」だからと言って、過去に完済した債権に対しては時効が成立しないというわけではありません。

この場合も「取引の連続性」が重要になります。

 

2000年1月:債務Aを完済

2000年12月:債務Bを借入〜現在返済中

 

このケースでは時効が成立していないのは債務Bだけで、債務Aに関しては「取引の連続性がないので時効が成立している」と判断される可能性が非常に高くなってしまいます。

 

現在借入中の債権者に対して過払い金請求する場合でも、過去の完済分に関しては返還が認められるとは限りません。

やはり早めに請求した方がよいでしょう。

 

過払い金の請求は専門家へ相談

過払い金の請求は専門家へ相談してください。

過払い金は一般的に請求しても全額返還されるわけではなく、債権者との交渉になります。

そのため、交渉のプロである弁護士や司法書士などの専門家の方が回収可能性や回収金額が高くなる傾向があるためです。

 

過払い金は請求しても全額返還されるわけではない

一般的に過払い金は請求しても全額返還されるわけではありません。

債権者は請求された金額に対して「〇〇万円で和解しませんか?」と請求金額よりも少ない金額で和解案を提示してくることが一般的です。

あくまでも債権者との交渉によって金額が決定するので、一般人が請求して過払い金が全額取り戻せることはまずありません。

特に中小の消費者金融の中には、かなりグレーな業者も存在するので、そのような業者は一般人が請求しても1円たりとも返還に応じてくれなことはよくあります。

全額取り戻そうと思ったら裁判をしなければならず、一般的には裁判をせずに適当な金額で和解するのが過払い金請求です。

 

誰が交渉するのかによって返還金額は異なる

過払い金返還請求は債権者との交渉です。

そのため、誰が交渉するかによって返還される金額は大きく異なります。

また、グレーな貸金業者に対して一般人が過払い金請求を行なっても全く相手にされずに回答すらないことも珍しくありません。

大手消費者金融は一般の人が請求しても返還される場合が多いですが、やはり足元を見られてしまい返還額が少なくなってしまうこともあります。

 

専門家の方が成功確率が高い

過払い金請求は交渉のプロである弁護士や司法書士などの専門家へ任せるようにしましょう。

一般人が交渉するよりも専門家が交渉した方が過払い金が返還される可能性は高くなりますし、返還される金額も多くなる傾向があります。

専門家へ依頼することによって報酬が発生しますが、自分で請求するよりは多くの金額を取り戻すことができるので専門家に依頼した方が金銭的なメリットが大きくなるでしょう。

また、ほとんどの弁護士・司法書士事務所は過払い金請求に関しては「成功報酬制」をとっています。

成功報酬制とは「取り戻すことができた金額の〇〇%を成功報酬として返還金額から控除します」というもので、返還金額から弁護士や司法書士への報酬が控除されるので、手元に1円もない人でも過払い金請求は可能です。

一般的に成功報酬は20%ですので、100万円取り戻すことができるのであれば、20万円が弁護士や司法書士の報酬として控除され差額の80万円が入金になるという流れになります。

無料相談会なども頻繁に行われているのでまずは相談してみましょう。

 

まとめ

過払い金請求には時効があります。

最後の取引から10年経過すると過払い金を取り戻すことは難しくなってしまいます。

時効が成立する前に、早めに過払い金の返還請求をするようにしてください。

また、過払い金請求は債権者との交渉です。

1円でも多くの過払い金を取り戻すため、交渉のプロである弁護士・司法書士へ早めに相談しましょう。